2010年9月13日星期一

温室ガス排出を6割削減:環境局、気候変動10カ年綱領[経済]

香港 2010年9月13日(月曜日)
温室ガス排出を6割削減:環境局、気候変動10カ年綱領[経済]

環境局はこのほど、地球規模の気候変動に対応するため、域内総生産(GDP)に対する温室効果ガス排出量を示す炭素強度を2020年に05年比50~60%削減する行動綱領を発表した。発電燃料に占める原子力の割合を50%まで高める。新エネルギー車の普及を加速することなども盛り込んでおり、環境技術を誇る日系企業のビジネスチャンスが広がりそうだ。

環境局の邱騰華(エドワード・ヤウ)局長は「香港は国際社会の一員として気候変動対策に貢献する責任がある」と述べ、先進地域にふさわしい目標を設定したと強調した。中央政府は昨年11月、中国として20年までに炭素強度を05年比40~45%削減する行動目標を打ち出しており、香港はそのさらに上を目指すことになる。

目標が実現した場合、温室効果ガスの年間排出量は05年の4,200万トンから2,800万~3,400万トンまで縮小し、絶対量を19~33%減らせる。人口1人当たりでは6.2トンから3.6~4.5トンに改善される見通しだ。

■石炭発電から原発へ

香港の温室効果ガス排出源は発電が全体の67%を占め、運輸関連が18%、廃物処理が5%などとなっている。このため政府が最も重視するのが発電による排出削減で、現在は全体の23%にすぎない原子力発電を20年までに50%へ引き上げる。天然ガスによる火力発電も23%から40%に引き上げ、現在主流である石炭発電の比率を54%から1割以下に引き下げる方針だ。

原子力発電所を域内に持たない香港が目標を実現するためには、中国本土からの電力輸入を増やすことになる。風力や太陽光など再生可能エネルギーによる発電も推進し、20年には全体の3~4%を供給できるよう育成する。

■自家用車3割を新エネに

発電に次ぐ排出源となっている運輸分野では、電気自動車(EV)、ハイブリッド車など新エネルギー車の普及を急ぐ。具体的には20年までに自家用車の 30%、バス・トラックの15%を新エネルギー車とすることを目指す。香港市場では既に三菱自動車のEV「i―MiEV(アイミーブ)」など日系が先行しており、今後さらに市場の拡大が期待される。

ガソリン車、ディーゼル車についても、エタノール10%混合ガソリン(E10)とバイオディーゼル10%混合燃料の使用を義務づけることを視野に入れている。

このほかの対策としては、新たに建設される商業ビルのエネルギー効率を05年比50%引き上げることや、水冷式空調システムの普及をうたっている。メタンガス発電など、ごみ処理の際に生じるエネルギーの再利用も進める。

今回の行動綱領では政府の役割や市民の負担が明確には示されておらず、目標達成への道筋が見えにくい側面もある。原子力発電の割合を高めるには民間電力会社の協力が不可欠だが、香港電灯(ホンコン・エレクトリック)は「技術的、商業的、時間的に非常に難しい目標だ」と早くも難色を示している。大幅な電気代の値上げを伴えば世論の猛反発は避けられないだろう。補助金や新たな法的枠組み作りといった目標実現のための誘導策が、今後どの程度まで打ち出されるのか注目される。

環境局はホームページ(www.epd.gov.hk)などで行動綱領を公開。12月10日まで一般からの意見を募集している。<香港>

http://news.nna.jp/free/news/20100913hkd002A.html

小学生から米国留学!中国で増える「パラシュートキッズ」―米華字紙

2010年9月10日、米華字紙・僑報は記事「『パラシュートキッズ』=低年齢から米国留学が中国教育の新たなトレンドに」を掲載した。


中国の親は子どもに最高の教育を受けさせたいと考えている。近年、米国のビザ発給条件が緩和されたこともあり、米国留学は魅力的な選択肢となった。かつては中国で大学を卒業した後に米国に行くのがトレンドだったが、最近では留学の低年齢化が進んでいる。

親元を離れて一人、米国に留学した8歳から18歳までの子どもを、米国では「パラシュートキッズ」と呼んでいる。ロサンゼルスに留学した凱文(カイウェン)くんもその一人。まだ10歳の小さな子どもだ。ホームステイ先の張さんは「聞き分けがよく、独立心のあるまじめな子どもです」と話している。家に帰りたくないのと記者が聞くと、「まあ大丈夫です」と笑いながら答えた。

凱文くんの両親は中国で会社を経営するビジネスマン。息子と会えるのは年に2~3回しかないという。息子のために米中間を行き来する親のことは「アストロノーズ・ペアレント」と呼ばれている。一方、子どもを一人にはできないと、母親まで米国に移住するケースもある。こちらは「ヘリコプター・ママ」と呼ばれている。子どもになにか必要なことがあれば、まるでヘリコプターのようにすぐ飛んでくるからだ。

米国での大学受験のために英語を勉強中の留学生・暁玲(シャオリン)さんは「ヘリコプター・ママ」と一緒に米国にやってきた。子どものために母は仕事を辞めたという。「娘はまだ子どもです。女の子です。一人、外国で生活なんてさせられません」と母親は話している。現在の生活について聞くと、「米国での生活は想像と全然違いました。子どもの世話をできるようになるためには、いろいろと学ばないとだめなようです」と答えた。(翻訳・編集/KT)


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100913-00000009-rcdc-cn