宇都宮の16歳ひき逃げ1年
遺族「犯人は自首して」 はねた車時速100キロ近くか
宇都宮市大谷町の県道で昨年8月、同市宝木町、無職石川花菜さん(当時16歳)が乗用車にはねられて死亡したひき逃げ事件は3日で発生から1年を迎える。宇都宮中央署の捜査で、はねた車は「クラウンマジェスタ」などの白い高級車とみられているが、有力な手がかりは得られていない。遺族は「花菜の将来を奪った犯人は許せない。自首してほしい」と訴えている。
花菜さんは昨年8月3日未明、友人3人と路上にいて車にはねられた。中学時代は大好きなバスケットボールに打ち込み、部の主将を務めた。明るい性格で、多くの友人に囲まれていたという。今も、花菜さんを思い、自宅を訪れる友人が絶えない。
「犯人が見つかるまでは、花菜を1人にしたくない」と、遺族の手元に置かれていた遺骨は先月19日、50人ほどの友人らに見守られて墓に納められた。捜査が進展しない中、「いつまでも落ち着かないと、花菜がかわいそう」と、寂しさをこらえて納骨した。
墓には、父豊さん(42)の「好きだった物をそばに置いてあげたい」という希望で、バスケットボールをかたどった石碑が添えられた。豊さんは毎日、仕事帰りに墓に向かい、手を合わせている。
祖母ミチさん(69)は事件後、白い高級車を見るたび、花菜さんが衝突したとみられる車体の左側にへこみがないか、目をこらしていた。しかし、次第に「もう、この辺りにはいないだろう」と思うようになった。「犯人が見つからないかもしれない」。焦りと不安が、日に日に強くなっているという。
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宇都宮中央署の調べによると、犯人は時速100キロ近くの速度で、ブレーキをかけることなく走り去ったとみられる。同署はこれまで、約2200台の車を調べ、420社の自動車修理工場をあたるなどしたが、捜査は難航。事件が昨年の「ふるさと宮まつり」の最終日にあたったため、今月1、2日の祭り期間中、宇都宮市内で聞き込みを行った。事件に関する情報は同署(028・623・0110)。
(2009年8月3日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20090802-OYT8T00899.htm
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