2009年9月5日星期六

国内最古級の電車、保存検討…福井

国内最古級の電車、保存検討…福井


えちぜん鉄道(本社・福井市)が保有している国内最古級の電気機関車「テキ6形6号」の保存と展示に向けた協議が、関係者の間で進められている。「テキ6」の愛称で呼ばれ、現在は同鉄道勝山駅(勝山市遅羽町比島)の2番線で保管中。同鉄道と協力して保存を検討している勝山市は「テキ6は織物産業で栄えた勝山を支えてくれた電車。織物の街の新たなシンボルになれば」としている。(青木さやか)

 テキ6は1920年製。全長約7・3メートル、幅約2・4メートル、高さ約3・7メートルで、最高時速は30キロ。福井市と奥越地方との間を貨車を牽(けん)引して木材や織物製品などを運んでいたが、道路交通網の発達とともに需要が減り、2000年に役目を終えた。

 同鉄道によると、テキ6は今年3月まで福井市志比口の同鉄道車両基地で保管。今春、車両基地を福井市内の別の場所に移した際、基地が狭くなったことや、車両の維持費がかさむことなどから、解体も検討していたという。8月に勝山市内で行われたイベントの際に勝山駅でテキ6を展示したところ、市民らが注目。その人気ぶりに同市も「イベント後も駅にテキ6を置いてほしい」と申し出て、同鉄道も市に譲渡を提案したという。

 同市は現在、同駅周辺の整備計画を立案中。整備に合わせてテキ6の展示場所を設けることも検討しており、同鉄道や地元の区長連合会などでつくる協議会の場でも説明を進めている。市都市政策課によると、テキ6の展示場所としては、駅前に新設する公園内や、同駅構内などが候補にあがっているという。

 テキ6は、手入れを続けてきたことから今も自走可能。福井大の川上洋司教授(建築工学)は「古い電車は、昔の産業や市民の生活を知る上で重要な遺産。テキ6の場合、今も走るという利点を生かせば、価値の高い観光資源になり得るのでは」と話している。


保存に向けた協議が進む「テキ6」(勝山市のえちぜん鉄道勝山駅で)


(2009年9月5日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/news/20090905tb04.htm

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