発熱なしで出席停止も…兵庫・大阪への修学旅行帰りで
5月18日7時31分配信 読売新聞
新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染が相次いで確認されている大阪府や兵庫県を修学旅行で訪れた児童・生徒への対応が、各地の教育委員会で分かれている。発熱などの症状がなくても出席停止措置をとるケースもあり、専門家は「過剰な反応はかえって混乱を招く」と指摘している。
北九州市教委は、感染者と確認された県立神戸高の男子生徒(17)が発熱したとされる12日以降に、修学旅行で神戸市や大阪市を訪れた市立中学校10校の生徒1096人と引率の教諭ら85人の計1181人を出席停止とした。期間は現地に滞在した最終日から7日間。17日午後4時現在で、対象者にインフルエンザの症状を訴えている人はいないという。
感染症にかかった疑いのある児童・生徒がいる場合、校長が出席を停止できると定める学校保健安全法19条を適用したといい、北九州市教委の担当者は「学校は地域との交流の場でもあるので、感染拠点になってしまう。危機管理として判断した」と話す。保護者らから出席停止措置に批判的な意見は寄せられていないという。
岐阜県飛騨市教委も、13~15日に大阪を含む4府県を訪れた小学生9人と中学生16人の計25人と引率の教員6人を16日から1週間、自宅待機とした。発熱などの症状はないが、同市教委は「ほかの児童・生徒に何かあってはいけないため」措置をとったという。
これに対し、少なくとも13府県では当面、1週間にわたり電話などで健康状態を確認する「健康観察」の徹底にとどめている。
11~16日までに小学校30校、中学校1校の計約1400人が修学旅行で京阪神地方を訪れたという香川県。県教委は、健康観察を指示したが、担当者は「現時点で体調不良などの報告はなく、出席停止は考えていない」と話す。
市内の中学校1校の修学旅行生が今月12~14日に神戸市内を訪れている名古屋市教委でも、「影響が大き過ぎる」と出席停止や自宅待機要請には慎重だ。
北九州などの対応について、兵庫県の井戸敏三知事は17日の記者会見で、「(神戸に)立ち寄ったから直ちに登校禁止というのは行き過ぎだ。汚染地域に足を踏み入れたような言われ方だ」と批判した。
井上栄・大妻女子大教授(公衆衛生学)は、「感染者と濃厚接触せずに、ただ感染者の出た地域を訪れたというだけでは、感染する可能性は極めて低い。せきなどインフルエンザの症状が出ていないかを確認することは大事だが、登校禁止は過剰反応という気がする。感染源が特定されていない不安があるにしても、かえって混乱を招くのではないか」と指摘している。 最終更新:5月18日7時31分
府内の中高、7日間休校に=新型インフル感染増で橋下知事-大阪
5月18日5時35分配信 時事通信
大阪府の橋下徹知事は18日未明、記者会見し、新型インフルエンザ感染者の増加を受けて、府全域が政府の定める「患者や濃厚接触者が活動した地域等」に指定されたことを明らかにした。
指定を受けて、知事は、同日から7日間、府内のすべての中学、高校を休校にするよう、府教委と各自治体、私立学校に要請する。ただ、大阪市の平松邦夫市長は協力しない意向を表明したといい、私立高校の出方も含め、全校で足並みがそろうかは不透明な情勢だ。
沒有留言:
發佈留言