
ウアルカイシ氏=台北市内のホテルで2009年2月12日、庄司哲也撮影 【台北・大谷麻由美】89年6月4日に起きた天安門事件当時の学生リーダーで、中国当局から指名手配されていた台湾在住のウアルカイシ氏(41)は3日、中国当局への出頭を目的に台北から中国特別行政区マカオの空港に到着し、入国管理当局に連行された。民主活動関係者によると、同氏から「入国を拒否され、台湾への送還を通告された」との電話があったという。
ウアルカイシ氏は事前に台湾の民主活動家に託した声明で「20年前の行為を違法だと認めたわけではない」と強調。「出頭という方法で帰国する手段を選んだ」と述べた。天安門事件から20年がたつなか、出頭には事件への関心を集める狙いがあるとみられる。
声明は、中国が帰国を希望する元学生リーダーの入国を認めていない点について「国民の権利を保障する法律に合致していない」と批判。今後は法廷で、天安門事件での中国政府の責任を追及していく考えを明らかにした。中国政府が天安門事件に関与したとして指名手配している21人のうち、亡命生活を送っているのは14人。帰国しようとしたのはウアルカイシ氏が初めて。
◇天安門事件
89年4月15日に死去した胡耀邦・元中国共産党総書記を学生や知識人らが追悼する動きが、北京・天安門広場を中心とする民主化要求運動に発展した。中国当局は5月20日に戒厳令を布告し、6月4日未明に軍が武力鎮圧した。中国政府は死者数を319人としているが、異論もあり、実態は不明。
毎日新聞 2009年6月3日 21時33分(最終更新 6月4日 0時43分)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090604k0000m030113000c.html
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